バンコクで歴代王室ゆかりの寺を歩く~4世、7世、8世の眠る寺~

こんにちは、ばんばんです。

タイでは王室批判は長らくタブーとされてきましたが、2020年中頃より王室改革を求めるデモが頻繁に発生しています。そもそも現在のチャクリー王朝のことをもっとよく知っておいた方がいいなと考え、歴代王の眠る寺を回り始めました。

今回はバンコク旧市街で比較的行きやすい3つのお寺を訪問します。ラマ4世、ラマ7世、ラマ8世の遺灰が祀られている格式の高い寺院たちです。

ラマ4世が眠るワット・ラジャプラディット

概要と行き方

ワット・ラジャプラディットは、「王様と私/アンナと王様」で知られるラマ4世(モンクット王)を祀る格式高いお寺です。

モンクット王はラマ2世の王子の一人で、タイの伝統的な学問に加えて西欧の科学や天文学までにも精通した、とても聡明な王であったようです。兄のラマ3世が亡くなったことで出家から還俗して王に即位しています。

タイの工学系有名大学(KMITL: King Monkut Institute of Technology, Lakrabang)が科学に明るかったモンクット王の名を冠しているのも納得ですね。

欧米列強がアジアに侵攻してくる中で、タイの進む道を的確に定めた王でもあります。

さて、ワット・ラジャプラディットへは、地下鉄(MRT)サナームチャイ駅から向かうことにしましょう。この駅は壁や天井が王宮風に装飾されたとても印象的な駅で、写真撮影している人の姿をよく見かけます。

王宮とは反対側のラージニー船着場方面の出口から表に出るとロープ・クルン運河の直ぐ横ですので、気持ち良さげな運河沿いの道を歩いていきましょう。

パリの運河沿い散歩道(ばんばんの妄想かも)を歩くような気分でロープ・クルン運河沿いを歩くと、10分ほどで上の写真の跳ね橋に出ます。

昔のバンコクに8つあった跳ね橋のひとつを1982年に修復したもので、現在は歩行者のみ利用可能です。

この橋はサランロム公園のすぐ横に架けられていますので、ここまで来れば目指すお寺はすぐそこです。

ワット・ラジャプラディットはラマ4世によって1864年に建設されました。

なんでも、バンコクにもアユタヤ同様ワット・マハタートとワット・ラチャブラナがあるのに、ワット・ラジャプラディットがないよねということで。アユタヤと同じ重要な3つのお寺を建設したわけですね。

お寺に入ってみよう

お寺の入り口はサランロム通り側にこじんまりとありますが、思い切って入ってみましょう(料金無料)。外から覗いただけでも美しい彫刻が目に飛び込んできます。

門番犬がばんばんのチェックにやってきました。「37.5度以上の熱とかないよね?」

本堂のブッダの祭壇の下にはラマ4世の遺灰が祀られています。

この本堂は他の大規模な王室寺院と比べるとびっくりするぐらい小さいのですが、祭壇や壁の彫刻に手が込んでいてとても美しいです。

本堂の右側にはクメール風の純白のお堂が立っていて、黄金の立像が祀られています。これがラマ4世なのかどうか・・・。いまいち自信が持てませんでしたが、多分そうでしょう・・・。

本堂の後方にはこれまた純白のスリランカ風のチェディが立っています。とても落ち着いた雰囲気です(黄金じゃないからかな)。

本堂の壁も白いタイルで落ち着いた雰囲気。

チェディ側から本堂。

ラマ7世が眠るワット・ラジャボピット

概要と行き方

ワット・ラジャボピットは1869〜70年にラマ5世(チュラロンコン王)によって建設されました。西洋文化に精通していた王の好みもあって本堂内部が西洋風に装飾されており、一見の価値ある美しい寺院です。

ここにはラマ7世の遺灰が祀られていますので、ラマ7世について調べてみましょう。

ラマ7世(プラチャーティポック王)はラマ5世の第76子で、兄王(ラマ6世)と同様イギリスで学んだ後タイに戻って陸軍に勤めていました。1925年にラマ6世が死去すると思いがけず王に就くことになったとのこと(数十人は兄がいたでしょうから・・・)。

ラマ7世の治世に絶対王政から立憲君主制へ移行したという、王室にとって、とても大きな変化があった時代です。

さて、そんなラマ7世が眠っているワット・ラジャボピットへ向かいましょう。

先ほどの跳ね橋に戻って、運河の対岸に渡れば到着です!徒歩3分!

運河側は庭園内に仏塔が多数立っていますが、これはRoyal Cemetery(王族の墓)。ラマ5世時代の家族が多く祀られているようですが、仏塔風、クメール神殿風、教会風ありと多様なスタイルの塔が林立しています。

お寺に入ってみよう

ドアの衛兵さんに挨拶して中に入っていきましょう(料金無料)。

こちらは寺院を建立したラマ5世の銅像。

中央の黄金の仏塔を囲むように丸い回廊が囲んでいます。タイで丸い回廊って見たことがないような気がします。

回廊内部に入ってみましょう。左側が仏塔で、4方にお堂があります(そのうち一つが大きめの本堂)。

壁はベンジャロン焼きで一面装飾されています。うーーん、美しい。

そして、このヨーロッパの教会を思わせる装飾を施された本堂。タイのお寺にいるとは思えません。

一見の価値があるお寺だと思いますよ。

ラマ8世の眠るワット・スタット

ワット・スタットとして知られるこの寺院(ワット・スタットテープワララーム)は、ラマ1世がバンコクにも大仏を祀る寺をと1807年に建立されたバンコクでも重要な寺院のひとつです。

祀られているラマ8世はラマ5世の孫にあたり、ラマ7世の退位に当たって1935年に即位しましたが、まだ幼少だったため、1945年までスイスにて学業を続けていました。

第二次世界大戦終結後にタイに戻りましたが、翌年宮殿の寝室で変死を遂げています。

概要と行き方

ワット・ラジャボピットからちょっと遠回りして、旧市街の雰囲気を色濃く残す運河沿いにワット・サケットに向かいましょう。遠回りしたといっても700m(徒歩10分程度)と散歩程度の距離です。

日陰の涼しいエリアで猫たちが佇んでいます。「なんか見慣れないのが来たニャ?」

ワット・サケットの正門前にあるジャイアント・スイング(サオ・チンチャー:ブランコの柱)です。

ばんばんが大好きなBNK48の歌にもサオ・チンチャー♪♪と歌われています。バンコクの名所ということで。

お寺に入ってみよう

Webでは外国人入場料金100バーツと記載されていましたが、この日はCOVID-19の影響からか、徴収している人が見当たりませんでした。おじゃましまーす。

このお寺は規模が大きいので礼拝堂を囲む回廊が長いです。そしてそこに仏像が並ぶとなかなか良い雰囲気です。

壁にワット・スタットの空撮写真が掲げてありました。

左からオレンジの「ジャイアント・スイング」、黄色の「礼拝堂」、緑の「布薩堂」、濃いオレンジの「僧坊」です。

礼拝堂回廊の内側片隅にラマ8世の銅像がありました。

寺院の外からも目立っていましたが、この礼拝堂は巨大。また、一面大理石が敷かれており、お寺の格式の高さを感じさせます。

ちょうど礼拝の時間だったようで、お堂の中でも外でも多くの人が熱心に祈りを捧げていました。

お堂の入り口から何か見えます。大きいぞ!

1300年代に作られたという高さ8mのシーサーカヤームニー仏は1808年にスコータイから船でバンコクに運ばれてきました。ラマ8世の遺灰はこの台座かな。

今でも多くの人の信仰を集めているようで、お堂に入りきれない方々はお堂の周辺に座ってお経を唱えているという人気ぶり。

奥の布薩堂に向かいます。敷地内はとても丁寧に整備されています。

布薩堂はラマ3世の時代に建立され、本尊には仏舎利が納められているとのこと。このお堂は人が少なくてぼーっとするのに最適だななんて考えていたのですが、仏舎利を備えた貴重な仏像だったんですね。

壁画も貴重なものですので、じっくりどうぞ!

まとめ

楽しかった寺院巡りを終えて、船でバンコクの新市街に戻りましょう。

外からワット・スタットを見ると礼拝堂の大きさが際立ちますね。

ワット・スタット周辺は仏像、仏具商店街になっています。普段はなかなか見ることがありませんので、ブラブラ中を覗きながら歩いてみましょう。

ブラブラ歩いて15分ほどで、センセープ運河ボートのPhanfa船着場に到着。黄金の丘(ワット・サケット)のすぐ近くです。

今回は数時間でバンコク旧市街の王が祀られているお寺を徒歩で巡りました。王室寺院巡りを始めて感じたのが、やっぱり普通のお寺とは雰囲気が違うということ。

回廊に並ぶ仏像なんかを見ると、ぞくっとします。

バンコクの三大寺院は観光客だらけでイマイチだったという方には、その他の王室寺院を巡ってみることをお勧めします。心安らかに参拝できますよ。