こんにちは、ばんばんです。
バックパッカーの聖地カオサン通りのすぐ近くにタイ国民にとっての聖地があるのをご存知でしょうか。
そう、2016年10月13日に崩御したラマ9世ことプミポン・アドゥンヤデート国王の遺灰が祀られているワット・ボウォンニウェートです。
偉大な王ラマ9世
1946年、兄のラマ8世が宮殿内で怪死したのを受けて19歳でラマ9世として即位しました。立憲君主制下での国王ですので政治的な権限は持ち合わせていませんが、政争の仲介役を務めるなどタイの安定化や経済発展に尽力してきました。
ラマ9世の偉業を書き始めると膨大な量になってしまいますので、全国民に愛される偉大な王だったとしておきます。
ばんばんもパレードの車列から手を振るお姿を2回拝見したことがあります。タイ人でも若い人たちは実際に姿を見たことがある人の方が少ない(10年近く体調が良くなかった)と思うので、この経験はばんばんのちょっとした自慢になっています。
ワット・ボウォンニウェート概要
1826年にラマ3世の副王によって建立されたお寺です。ラマ4世が即位する前にこのお寺に出家してタマユットニカーイ派を興し、現在でもその総本山とされています。
また、王族が出家修行する場所にもなっており、ラマ9世、ラマ10世も若かりし頃にこのお寺で一時修行していたという名門中の名門です。
それが、あのカオスのようなカオサン通りから徒歩5分の距離にあるっていうのが驚きです(ばんばんも最近まで知りませんでした)。
カオサン通りの東端を左折して北に200mほどの右側にあります。ちょっと食事に行く際に実はいつも目にしていたかもしれませんね。
小さなロータリーの奥にある金色の仏塔が目印です。このあたりは夕方になると安くて美味しい屋台が並ぶエリアです。
おー!あのお寺ならいつも見ていたという方もいるのではないでしょうか。
境内に入ってみよう
メインの出入り口はプラスメン通り側にあります。服装にもちょっと気を使っていきましょう。
まずは本堂でお参りです。大きな仏像が見下ろす手前にとても均整のとれた仏像が構えています。
確認できませんでしたが、他の王の例と同じく本尊の台座にラマ9世の遺灰も祀られていると思われます。
壁画にはこのお寺らしき姿が描かれています。
本堂を彩る装飾も立派。
外からよく目についた黄金の仏塔。タイ人の皆さんは、この周囲を回ってお参りしていました。
中華風の建物(左)やクメール風の仏塔(右)も建っています。境内は比較的狭いので、ごちゃごちゃした雰囲気です。
一番奥にあるお堂では、じっくりと仏像に向き合って時間をかけてお参りする人が多数いました。
同じお堂の奥の部屋には涅槃仏。
ここでは5人ぐらいの女子大生が動画の撮影をしていました。制服を着ていたので、学校の課題だったのかな。
運河を渡って散歩
ワット・ボウォンニウェートの本堂がある中心部は小さくてごちゃごちゃしていると書きましたが、僧坊エリアがその3倍くらいあるんです。
せっかくなので、散歩してみましょう。
中心エリアと僧坊エリアは小さな運河で分かれていますので、橋を渡っていきましょう。
すると、僧坊とは思えない立派な建物が立ち並んでいます。
まるで宮殿のようです。
この僧坊のどこかに王族も寝泊まりしていたんですね。なんか納得です。
運河沿を歩いているとルンピニー公園でよく見かける水トカゲに会いました。
お寺の中では殺生されることもありませんので、のんびりと暮らしているのでしょう(基本的に人に危害を加えません)。
まとめ
ラマ9世の遺灰が祀られているワット・ボウォンニウェートは、観光地のような派手さはないお寺です。これも彼が提唱した「足るを知る経済(背伸びせず、身の丈にあった経済を実現しよう)」の精神に当てはまっているような気がします。
カオサン地区からも歩いてすぐですので、国民から愛された王が眠る寺をぜひ訪れてみてください。